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2006年5月4日(国民の休日)有田市民会館大ホールにてキングレコード 西方裕之コンサート 開演!!
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講 師:佐竹雅昭氏(元K-1選手。現在、総合打撃道佐竹道場総長)
Space場 所:和歌山某町民体育館
テーマ:「人生とは闘いである」
〜講演内容〜
 ウルトラマン、仮面ライダー、強いヒーローに夢中だった幼年期。小学校へ入ると、両親の勧めで剣道をはじめるが、練習がイヤでたまらなかった。強制され“やらされる”のは大の苦手、それは今も昔も変わっていない。まして面を付け、竹刀を握って闘うスタイルは本意ではない。
憧れたヒーローのように武器を持たず素手で闘いたかった。
次にはじめたのは野球だった。遊び感覚で練習をやる弱小チームに所属。だが新しいコーチになるや一変、今までに味わったことのない厳しく激しい練習の日々、その代償にチームは連勝の山を築いた。努力して勝つ喜びを最初に教えてくれたのは、格闘技ではなかった。
「人生楽ありゃ、苦もあるさ」と歌詞にもあるが、苦しみが先にあるから些細なことでも楽しく、有難く思える。今でも修行で3日間、断食することがある。3日ぶりに食べる重湯が最高に美味しいと感じられるのも、苦行があってこそのことだ。
中学生になったばかりの頃、格闘技にはあまり興味がなかった。あるとき、『リングにかけろ』というボクシング漫画を読み、主人公が繰り出す超人的なパンチに魅了され、自分もあんな強いパンチを打ちたいと心底思った。その後、大山倍達著の『大山空手もし戦わば』に出合い、独自に空
手のトレーニングを開始する。
学校では休み時間ごとに腕立て伏せ、腹筋、スクワット。昼休みは、他の生徒が校庭でサッカーや野球をして楽しんでいるのをよそに鉄棒で懸垂。クラスメイトや先生、近所の人たちからは「佐竹君は、頭がおかしくなった」と囁かれた。放課後、いつものように公園でひとり、空手の型の練習をしていると、背後から力いっぱい蹴られた。痛さに堪えながら振り返ると、その公園でよく見かける男性が立っていた。「いつも見ているが、キミは人にうしろ指をさされようとまったく臆することなく我が道を進んでいる。キミのような若者は少ない。エライ!」と男性は感心しながら言った。人が滅多にしない(人ができない)ことを無心にやっている自分に初めて気づいた。高校2年生のとき、「ドゥ・エンジョイ・カラテ」というチラシを友人が持っていた。なんて不届きな謳い文句だと感じながらも、その道場(正道会館)の門を叩く。入館し、本格的に空手を習い、のめり込んでゆく。3年生になって、大学へ進もうか空手家の道を歩もうかと悩んでいたとき、「お金を払って、4年分の時間を買え」と先輩からアドバイスされ、進学を決意。大学4年間は空手とアルバイトに明け暮れた。夏はプールの監視員、プールサイドのチェアーには腰掛けず、水中で蹴りの練習をしながらの監視。冬は引越しのアルバイトで、冷蔵庫をひとりで担いで階段を一気に駆け上がった。できることはすべて空手のトレーニングにした。

大学4年生のときには、全日本空手選手権を制覇。その後に開催されたアマチュアの格闘技の祭典にも参加。優勝確実と言われながらの決勝戦、優位に試合を進めながら残り時間わずかのところで飛び膝蹴りをくらって敗れる。“油断大敵”という言葉を痛感した。その敗退がきっかけとなり、内定していた就職を取りやめ、月給5万円の正道会館の職員となる。その甲斐あって、翌年の大会ではリベンジを果たす。
40年生きてきて、人生には流れがあることがわかった。コツコツ努力した者には必ず良い波が訪れる。それを生かすのも殺すのも経験によるところが大きい。経験という名の武器を操るためには、日々コツコツと努力するしかない。一攫千金の人生など存在しない。
プロ格闘家としてのデビュー戦の対戦相手は、プロレスラーの前田日明と対決して一躍脚光を浴びていたキックボクサーの世界チャンピオン、ドン・ナカヤ・ニールセン。これほどまでにワクワクする闘いの緊張感を味わったのは、後にも先にもない。この試合には、すべてが集約されていた。顔面パンチに慣れるためのトレーニングを積み(正道会館では顔面へのパンチが禁止)、プロ格闘家として生きていくために自ら前歯を4本抜いた。そしてK-1の創世期には、選手兼職員としてテレビ放映料の交渉、選手集めに世界中を飛び回り、アーネスト・ホーストやピーター・アーツらと契約を交わす。様々なファイターと対決したが、一番の対戦相手はいつも自分の中にいた。弱音、甘えを湧き出す自分と向き合って闘う。人に笑われようが、何を囁かれようが我が道を邁進する。自分自身こそ、人生での最大のライバルである。
 最後に佐竹氏は、「挨拶がきちんとできる者は出世できる」という言葉を新成人に贈り、「押忍!」とホール全体に響く掛け声とともに壇上をあとにした。会場からは、だれかれともなく佐竹コールが湧き起こり、しばらく止むことはなかった。

取材・文/北村盛康(OSTRICH)


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佐竹雅昭氏 紹介
1965年8月17日生まれ
身長/187cm
体重/105kg
血液型/A型
テーマ曲/闘志天翔
座右の銘/闘志天翔

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